足の冷えが気になる方へ|厚底靴が冷えやすい理由と上手な付き合い方

ここ数年、季節を問わず街なかの足もとは、

厚底ローファーや厚底スニーカーなどの厚底靴がとても多くなりました。

秋冬になると、厚底ブーツを履いている方も本当によく見かけます。

当サロンに来られるお客様の中にも、

スニーカー・ブーツ問わず、厚底タイプを選ばれている方がいらっしゃいます。

見た目のバランスが取りやすく、スタイルアップして見える厚底靴。

「足もとだけで一気に今っぽくなる」のも、人気が続いている理由かもしれませんね。

目次

でも実は…厚底靴は「足の冷え」が気になる方は要注意

おしゃれで便利な厚底靴ですが、

足の冷えに悩んでいる方にとっては、少し気をつけたいポイントがあります。

それは、

足が曲がる位置で、靴がいっしょに曲がりにくい

ということです。

自然な歩き方ができると、体は「あたたまりやすい」

本来の歩き方では、

  • 足裏が地面につく
  • 体重が足裏全体にのる
  • 足指の付け根(指のつけ根あたり)で足が曲がる
  • つま先で軽く地面を押して、次の一歩へ

という流れで歩いています。

この「足指の付け根で曲がる動き」は、

ふくらはぎの筋肉と連動しています。

ふくらはぎは、よく

「第二の心臓」

とも言われます。

ふくらはぎの筋肉がしっかり動くことで、

下半身にたまった血液を、上半身(心臓)に押し戻してくれるからです。

さらに、筋肉には

  • 血液を送り出す「ポンプ」の役割
  • 自ら「熱をつくるヒーター」の役割

この両方があります。

足指からふくらはぎにかけて筋肉が連動して動くことで、

血液はめぐりやすくなり、同時にあたたまりやすくなります。

厚底靴で起こりやすいこと

ところが、底が厚くて硬い靴は、

足が曲がる位置でいっしょに曲がりにくいことが多くなります。

その結果、

  • 足指の付け根でしっかり「曲げる・蹴り出す」動きが出にくい
  • ふくらはぎの筋肉も十分にはたらきにくい

という状態になりやすくなります。

すると、

  • ふくらはぎの「ポンプ機能」が弱まり
  • 足もとに血液がたまりやすい
  • 筋肉による「熱づくり」も十分に行われない

こうした理由から、厚底靴の日は

「なんだかいつもより足が冷える気がする」

と感じやすくなってしまうのです。

この位置で靴も曲がることが大切

厚底靴=NGではなく、「履き方」と「頻度」を見直す

ここまで読むと、

「じゃあ厚底靴はやめた方がいいの?」

と心配になってしまうかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

厚底靴にも、

  • 雨の日に地面の冷たさを感じにくい
  • クッション性が高く、疲れにくいものもある
  • コーディネートがまとまりやすい

など、うれしい面もあります。

大切なのは、

  • 毎日、長時間履き続けないようにすること
  • 足指の付け根あたりで、少しでも曲がってくれる靴を選ぶこと
  • 「今日は厚底の日だから、冷えやすいかも」と意識してケアすること

このあたりを、無理のない範囲で意識してみることです。

厚底靴を履いた日の、おすすめセルフケア

厚底靴を楽しみながら、足の冷えをため込まないために、

こんなセルフケアもおすすめです。

  • 帰宅後に、足首からふくらはぎをやさしくさする
  • 足指を一本ずつ軽く動かしたり、回したりしてほぐす
  • お風呂で足先までしっかりあたためる

どれも、特別な道具はいりません。

「厚底靴を履いた日は、少しだけ入念にケアする」

そんな小さな習慣がつくだけでも、

足の冷え方は少しずつ変わっていきます。

まとめ|おしゃれも楽しみながら、「冷えやすい仕組み」を知っておく

厚底靴は、これからも足もとのおしゃれの定番として

活躍しそうなアイテムです。

だからこそ、

  • 毎日、長時間はき続けるのは、できれば少しひかえめに
  • 厚底の日は「いつもより冷えやすいかも」と意識して、ひと手間ケアを足してみる

この2つを、心の片すみに置いていただけたらと思います。

おしゃれを楽しみながら、

ご自身に合ったペースで

「冷えにくい足もと」

をいっしょにつくっていきましょう。

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