糖尿病は、身近な生活習慣病。では、足の切断は?
フットケアは、医療、看護の世界になくてはならないケアとなっています。
その一番の目的は、足のハイリスク疾患をもつ患者の切断を回避し、より快適な日常生活を送れるように援助することです。
※はじめよう!フットケア第3版より
「切断を回避する」といわれても実感がわかないですよね。
普段生活する中で、足を切断することになるなんて想像しませんから。
それは、足の切断の原因を不慮の事故による外傷と考えてしまいがちだから。
確かに四肢の切断は過去、外傷が最も主要な原因でした。
しかしそれは、1980年代までのことです。
現在、日本における下肢切断原因は、糖尿病と抹消動脈疾患に起因する末梢循環障害が上位となっています。
糖尿病足潰瘍を原因とした下肢切断が世界中で30秒に1本行われていた状況は、最近では20秒に1本と悪化しているそうです。
糖尿病は、年々増えている生活習慣病(糖尿病ネットワーク)
糖尿病が強く疑われる人は約1000万人、さらに糖尿病の可能性を否定できない人も約1000万人と推計され、合わせると約2000万人いると言われています。
その糖尿病患者の足にできた傷が原因で20秒に1本、足が切断されていると聞くとゾッとします。
糖尿病に罹患していると靴ズレや火傷、水虫、タコやウオノメ、巻き爪、爪切りでの傷など、ほんの些細な傷が治らず、感染や壊疽を起こしやすくなります。
本当に治りにくいです。
最初は、指先だけ
その次は、足の中ほどで
その次は、足首のところで
と、傷が治らずどんどん切断されていくのを何度もみています。
糖尿病は、身近な生活習慣病。
糖尿病と診断されている方はもちろんのこと、健康なときから足を大切にする習慣を身につけておくことが大事。