メニュー
足の小指の爪は小さくなっていませんか? 内反小趾が歩き方に与える影響
まずは、足の小指の爪を見てみましょう
ふだんじっくり見ることの少ない、足の小指の爪。
こんな状態になっていませんか?
爪がとても小さくなっている、もしくはほとんど無くなっている
爪が真上ではなく、外側を向いて生えている
爪と皮膚の境目がよく分からない


小指や小指の爪は、とても小さなパーツです。
そのため、トラブルがあっても「痛くないから大丈夫」と、
そのままになっている方がとても多くいらっしゃいます。
ですが、痛みがない=問題がない とは限りません。
足の小指の爪が小さくなっていたり、変形している場合、
その背景には
「足に合っていない靴を、長く履き続けてきたサイン」
が隠れていることが少なくありません。
そしてその状態が続くと、足の骨格の歪みである
「内反小趾(ないはんしょうし)」 につながることがあります。
足の骨格の歪み「内反小趾」とは?
内反小趾とは、足の小指に起こる、外反母趾の“小指版” のようなもの。
小指が内側に入り、小指のつけ根が外側に出っ張ってくる、
足の骨格の歪みです。
小指は親指に比べて小さく目立ちにくいため、
見過ごされてしまいがちです。

けれども、内反小趾は単独で起こるわけではありません。
その背景には、
足の「3つのアーチ」(土踏まずをふくめた、足の土台になる部分)が
くずれてきているという、
足全体のバランスの乱れがあります。

足のアーチは、私たちが毎日、自分の足で歩くための大事な土台です。
アーチがくずれていくと、
- つまずきやすい
- 足が疲れやすい
- ひざ・腰への負担が増える
など、体全体への影響も少しずつ積み重なっていきます。
内反小趾と“横揺れ歩き”の関係
内反小趾が進んでくると、足の外側で体重を支えられず、
歩くときに 体が左右に揺れるような「横揺れ歩き」 になりやすくなります。
- 一歩ごとに、からだが左右にフラフラ揺れる
- 足と足のあいだの幅が広がって、少しガニ股気味に見える
- どっしり重たそうで、疲れていそうな印象の歩き方になる
こうした歩き方は、足の小指や爪に負担がかかるだけでなく、
見た目にも、実年齢より少し年上に見られてしまう原因になることがあります。

そしてこの関係は一方通行ではありません。
・内反小趾があるから横揺れ歩きになる
・横揺れ歩きを続けるから、また内反小趾が進む
という、悪循環 が起こりやすくなるのです。
横揺れ歩き
→小指側で体重を支えられない
→小指のつけ根や爪が押され続ける
→ 小指の爪が小さくなる・変形する
→ 内反小趾が進む
→ さらに横揺れ歩きが強くなる……
この悪循環が続くと、いつの間にか
「昔はもっとスッと歩けていたのに…」
そう感じることが増えてしまいます。
小指だけの問題ではなく、「体全体の印象」にも影響が
足に合わない靴・くずれたアーチ・内反小趾・横揺れ歩き。
これらはすべてつながっています。
横揺れ歩きが続くと、
- 足首やひざがねじれやすい
- 股関節や腰にも負担がかかる
- 一歩が小さくなり、ちょこちょこ歩きになる
といった変化が重なって、
「なんとなく重たそう」
「疲れていそう」
といった印象にもつながりやすくなります。
「もっとスッと、若々しく歩けたらいいのに」
そんな気持ちが少しでもよぎる方は、
小指の爪とあわせて、“歩き方”に目を向けてみるタイミングかもしれません。
進行をゆるめるためにできること 〜まずは「靴」を見直す〜
内反小趾や小指の爪のトラブルが気になったら、
最初の一歩としておすすめしたいのが、
「今の靴、本当に足に合っているかな?」と見直してみること
です。
- 足のサイズ(長さ)
- 足まわりの太さ(いわゆるワイズ)
- かかとのおさまり具合
- つま先のゆとり
などをきちんと測り、自分の足の特徴を知ったうえで靴を選ぶと、
足に合う靴に足を入れたとき、
- 「支えられている」
- 「足もとが安定する」
- 「スッと足が出しやすい」
という感覚が、はっきりと分かる方がほとんどです。
足に合った靴を、かかとを合わせて正しく履くことで、
- 足指がきちんと使えるようになる
- 横揺れ歩きがおさまり、前に進める
- 小指や爪にかかる負担が軽くなる
といった変化がおこります。
まとめ:小さな小指の爪から、「これからの歩き方」を整えていく
足の小指の爪は、とても小さなパーツです。
それでも、
- 爪が小さくなっている
- 爪が外を向いている
- 爪と皮膚の境目が分かりにくい
といったサインは、
「足に合っていない靴で、がんばって歩いてきた足からのメッセージ」
ともいえます。
今、足のトラブルや歩き方が気になっている方ほど、
一度、足の小指と靴、そして“横揺れ歩きになっていないかな?”と
ご自身の姿をチェックしてみるのも良いかもしれません。
ショーウィンドウやお店のガラスに映る姿をちらっと見てみる。
スマホで、数歩だけ動画を撮ってみる。
それだけでも、今まで気づかなかったクセが見えてくることがあります。
足もとが変わると、歩き方が変わり、
歩き方が変わると、全身の印象もそっと変わっていきます。
「今からでも、もう少し軽やかに、若々しく歩きたい」
そう感じたときが、整えはじめるのに、いちばん良いタイミングです。
小さな小指の爪から、これまでのがんばりをねぎらいながら、
これからの歩きやすさと、軽やかな歩き姿を育てていけますように。
