妊娠、出産、育児期に足は崩れる
先日、タコと魚の目のケアにお越し下さったお客様。
4歳の娘さんと一緒にお越し下さいました。
お話を伺うと、3~4年前からタコや魚の目などの足のトラブルに悩んでいるとのこと。
ちょうど妊娠、出産、育児期です。
この時期、ママの足には、想像以上の負担がかかります。
足のアーチ
ちょっと自分の足を見てみましょう。
タコや魚の目はできていませんか?
かかとは、ガサガサしていませんか?
土踏まずはありますか?
なにか思い当たる節があれば、身体のバランスが崩れているのかもしれません。
注目したいのは、足のアーチ。
出所:https://blog.inner-fact.co.jp/5finger-socks
・親指の付け根から踵を結ぶ内側タテアーチ(土踏まず)
・小指の付け根から踵を結ぶ外側タテアーチ
・親指の付け根と小指の付け根を結ぶ横アーチ
これらの足のアーチのおかげで、私たち人間は、姿勢を保ちながら立ったり歩いたりできます。
足のアーチが崩れると足のトラブルを起こします。
また、足は身体の土台なので、足のアーチの崩れは全身に影響します。
足のアーチの役割
・衝撃を和らげるクッション
歩行時の衝撃を吸収し膝や腰への負担を軽減します。
この役割がうまく機能しないと、衝撃がダイレクトに伝わり、足のトラブル以外にも、膝の痛みや腰痛、頭痛なども起こしやすくなります。
・歩いたり、走ったりするためのバネ
身体を前に運ぶための推進力の伝達効率を高めます。
この役割がうまく機能しないと、少し歩くだけで疲れます。
・身体の安定性、バランスをとる
親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点で支えることは、カメラの3脚のように安定します。
横の動きや縦の動きに対してもブレることがなく、少しの衝撃で倒れることはありません。
うまくバランスをとることができるため、デコボコ道でも転ばずに歩けます。
この役割がうまく機能しないと姿勢が悪くなったり、O脚などのレッグラインの歪みも起こりやすくなります。
妊娠、出産、育児期と足のアーチ
特に女性は男性に比べて筋肉量が少ないため足のアーチは崩れやすくなります。
さらに、出産経験のある女性の場合、妊娠中のホルモンバランスも大きく影響します。
出産時に産道をつくるため、リラキシンという靭帯をゆるめるホルモンが分泌されます。
リラキシンは、全身の靭帯に作用するため、足の靭帯もゆるめてしまい、足のアーチの崩れを招きます。
妊娠中は、赤ちゃんが大きくなるにつれ体重が増えます。
出産後は、抱っこやおんぶをして過ごすことが多くなります。
おでかけ時の荷物も増えます。
身体の一番下に位置する足がすべてを支えています。
妊娠、出産、育児期のママの足への負担は、大変なものです。
妊娠中は、大きなお腹でバランスをとること、出産後は、同じ方向で抱っこすることなどで姿勢が崩れやすく、足に加わる荷重も偏ります。
足への負担が急増することで足のアーチが崩れ、足の一部に負担が集中しやすくなり、タコや魚の目ができたり、足の裏が痛くなったりします。
子どもが手を離れた40~50歳代になり、足の指が曲がっていた、足幅が広がっているなどに気づく場合も多いです。
足は身体の土台です。
家でいう基礎にあたります。
足のアーチの崩れは全身に影響します。
足のアーチが崩れるとバランスを取りにくくなります。
高齢であれば転倒して骨折、寝たきりになるケースもあります。
そうならないために、まだまだ元気なうちからの足のケアをはじめませんか?
まずは、自分の足を知ること、足に合った靴を正しく履くことが大切です。